中国の金需要は?
中国は、4兆元(約56兆円)規模の超大型財政出動を決め、他国に先駆けて景気後退の底打ちの兆しが見られることもあり、世界同時不況の中からいち早く抜け出しそうです。
金需要の分野においても、2009年1〜3月期には、これまで第1位の座にいたインドを大差で追い抜き、ついに通年でも世界最大の金需要国の座につくことが確実になりました。
もともと中国という国は、文化的に「金(ゴールド)」の選好度が高く、新年のお祝いや赤ちゃんの誕生日などの慶事には、「金」のアクセサリーや記念品が飛び交うといわれています。
しかしながら、これまでは「金」の売買が厳しい統制下に置かれていたことから、インドに次いで2位の座に甘んじてきたともいえるのです。
それが、2008年から本格的な解禁に踏み切ったことで、民間の金売買が急速に拡大しそうな形勢になっています。
中国当局の金購入は?
2009年4月には、中国当局が公的に金購入の事実を明らかにしています。
民間部門に加え、政府部門でも2兆ドルに達する世界最大の外貨準備の通貨分散の一環として、さらなる「金」の積み増しが予想される状況となっています。
ちなみに、2兆ドルに達する世界最大の外貨準備の7割が米ドルで占められているわけですから、まだまだ「金」に関してはこれからが本番といった感じだと思われます。
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