日銀総裁の発言が為替相場に与える影響は?
日銀総裁の発言と呼応するように政治家や政府高官からのコメントも出されますが、このような金利の動向をめぐる駆け引きは、為替市場にも微妙に影響を与えています。
世界における円の地位というのは、徐々に低下してきているのですが、為替市場への影響は決して小さくはないといえます。
特に円高に対するネガティブな反応として、過去に日銀は膨大な額の市場介入を行ってきたことなども背景にはあるようです。
ちなみに、2003年から2004年にかけては急激な円高が進行していたため、日銀では1日1兆円超、総額では35兆2,564億円もの円売り(ドル買い)を行いました。
このような実弾を使った介入というのは、マーケットでも与えるインパクトは絶大で、だからこそ日銀総裁の発言は効果があるともいえます。
これからも、急激な円高が進行する局面では、日銀の動向には注視する必要がありそうです。
市場介入とは?
市場介入というのは、中央銀行などの通貨当局が、自国通貨レートの安定を目的として、外国為替市場において取引を行うことをいいます。
日本の日銀介入の場合は、通貨政策の任を担っている財務大臣が発令しますが、その決定の際には、特に財務官の影響が大きいといわれています。
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