外国為替の解禁について
1998年の外為法改正によって、外国為替が個人投資家の投資対象として解禁されました。
それまで個人投資家に許可されていた外国為替取引は、銀行の窓口における外貨との交換、あるいは外貨預金に限られていました。
すなわち、外為法改正以前は、銀行が対顧客市場の対個人向けに午前10時に公表する仲値を元に設定した、その日1日中変わらない為替レートでしか取引できなかったのです。
それが解禁後には個人投資家は、証拠金と呼ばれる担保に相当するお金をFX会社に預け、その預けた証拠金額に応じて外国為替取引ができるようになったのです。
取引額が最大のネック
外国為替取引を個人に提供する際に、最も問題になったのが取引額でした。
例えば、インターバンク市場での最低取引額は100万ドル(1ドル=100円なら1億円)であり、「1本」といったらこの100万ドルのことを意味します。
それを10本とか20本とかの単位で取引しているのです。また、対顧客市場の対法人での取引でも、最低取引額は基本的に100万ドル※です。
しかしながら、個人で1億円相当の資産を運用できるのは極めて稀ですから、個人に外国為替証拠金取引を提供するには、最低取引額を下げる必要がありました。
そのため、10万円から始められるように設定されたのです。
※それよりも少額の取引もわずかですがあります。 |