ニューヨークダウが下落すると金価格は上昇するの?
ニューヨークダウと金価格の関係はその推移を比べてみるとよくわかります。
<1980年台>
まず、1980年代に入ると、アメリカは高金利政策によって民間投資が抑制され、需給バランスが改善されたことから金融緩和が始まります。
1985年から金利が再び引き上げられると観測された1987年10月19日のブラックマンデーまで、金(ゴールド)とニューヨークダウは上昇しました。
<1995年以降>
1995年以降は、情報・通信産業が急激に発展し、2000年のはじめまでIT投資が盛んになり、ニューヨーク株式も活況を呈していました。
この間、金価格は低迷を続け、1995年にはロンドン金取引の年最低価格が372.40ドルで1999年には252.80ドルという最低価格をつけるまで下落しています。
<2000年以降>
その後2000年春にITバブルが終焉を迎えると、アメリカのIT関連の失業者は2002年には56万人に達しました。
2002年のニューヨークダウは、7月1日に7591ドルになるほど低迷しました。
一方、2002年以降、金価格はロンドン金取引の年最高値が349.30ドルをつけ、2007年の年最高値は841.75ドルと毎年上昇しています。
現在のアメリカの状況は、ITバブル以降、住宅不動産への過剰投資や投資の過熱による金融バブルを生んだことから、2006年末にはサブプライムローンの利払いの延滞が表面化しました。
2007年2月27日には、ニューヨークダウは546ドル安となり、2007年10月9日に14164ドルを付けた後、2008年3月10日には11740ドルまで下落しています。
この間、ロンドン金取引は2007年に最高値の841.75ドルをつけ、2008年3月14日の午後決めの価格が1003.50ドル/1トロイオンスとなり、ついに1000ドルの大台を突破しました。
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