短期ではマーケットのテーマを重視する
基本的に為替相場というのは、各国の経済的要因であるファンダメンタルズを反映して動くものです。
しかしながら、マーケットは必ずしもその通りに動くとは限りません。
例えば、どれだけ米国の貿易赤字が膨らんだとしても、そのときのマーケットのテーマが「日米金利差」に集中している場合には、ドルは一時的に下落してもそれは長続きせず、すぐにドル高基調に戻ってしまうことも多いからです。
また、反対に、米国の「双子の赤字」がマーケットのテーマになっているときには、日米の金利差が開きつつあるという観測が流れても、ドル高基調にはならないということも少なくないからです。
こうしたことから、ファンダメンタル分析は、確かに長期的な趨勢を見る場合には有効といえそうですが、短期的には、その時点でのマーケットの最大の関心事、つまりその時々のマーケットのテーマの方がはるかに甚大な影響力を持っているといえます。
マーケットのテーマを察知する
ファンダメンタル分析は、あくまでも長期的な趨勢を予測する手段として捉える方がよいと思われます。
そして、テクニカル分析をも勘案しながら、その時々のマーケットのテーマがどこに向いているのかを敏感に察知する臭覚を養うことが、FXを行う上では非常に重要になります。
|