価格変動リスクが、金投資の最大のリスクといえますから、たとえ価格が変動しても大きなマイナスにならないような工夫が必要になります。

分散投資は、リスク軽減策として最も有効ですが、この分散投資には資産の分散だけでなく、時間を分散するという方法もあります。

具体的には、投資可能な資金を一度に全額投入してしまいますと、もしも金価格が大幅に下落した際には対応することができなくなってしまいます。

その点、ある程度の資金を残しておけば、安くなった時点で買い増すこともできます。

こうした方法のことを株式投資では「ナンピン買い」などと呼んでいますが、この手法には、安値で買い増すことにより、平均購入単価を引き下げることができるというメリットがあります。

前述した時間分散は、「金」を売却するときにも考慮すべきと思われます。

というのは、売却の時期を分散することによって、「持てるリスク※」を軽減することができるからです。

金投資も他の投資商品と同じで、底値で買って天井で売れば最も大きな利益をあげることができるわけですが、ここが天井だと自身を持って売り切るのは神業といっても過言ではありません。

ですから、一度に全部売却してしまわずに、価格の上昇にあわせて少しずつ売却していけば、売却後に価格が上昇しても後悔しなくてすみます。

つまり、金投資にも、株式投資の「売り上がり」は有効な手段になるということです。

※上昇局面にある投資対象を保有していることから生じる利益機会の喪失リスクのことをこのようにいいます。

□金は分散投資の対象として有効？
□金投資は余裕資金で
□金投資と長期保有のメリット
□自己責任とトレンドの把握
□移動平均線によるチャート分析

□金現物投資のリスク軽減策は？
□金投資は余裕資金で行う
□金投資は時間も分散する
□テクニカル（チャート）分析で相場のトレンドを読む
□金投資にかかる手数料は？