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IMFの保有金の売却とは?

IMFとは?

IMF(国際通貨基金)は、1944年に米国のブレトン・ウッズで開催された連合国による通貨・金融会議で採択された協定に基き1945年に発足した機関です。

IMFは当初、「通貨の番人」という役割を担っていましたが、次のような理由により、徐々にその役割を変え、近年では途上国向け融資や通貨・金融不安の解消などに取り組んでいます。

■為替相場が固定相場制から変動相場制に移行したこと
■国際金融市場の規模が急拡大したこと...など

このような背景もあって、最貧国などの債務解消策として、IMFが保有する金(ゴールド)を売却し、その売却益を最貧国が抱える債務返済に充てて救済しようという案がしばしば浮上しています。

IMFはどれくらいの金(ゴールド)を保有しているの?

IMFは約3200トンの「金」を保有しているとされ、この保有量は、米国(約8100トン)、ドイツ(約3500トン)に次いで世界第3位となっています。

また、IMFが保有する「金」の簿価は、1トロイオンス=40ドル程度とされていますので、これを時価で売却すると膨大な利益が出ることになります。

具体的にIMFが「金」を売却したことはあるの?

実際に、1999年から2000年にかけて、ブラジルとメキシコの債務を解消するため、IMFが保有している「金」の一部、360トンを両国に簿価で売却し、当時約360ドルであった時価で買い戻すことによって利益を捻出し、債務の削減を可能にしたことがあります。

なお、このときのIMFの「金」売却は、IMFが買い戻し、市場に出回ることがなかったので、金市場への直接の影響はなかったのですが、こういったIMFによる保有金の売却については反対意見も根強く、今後は実現するかどうか不透明です。

もし、IMFが保有金を売却するとしても、前回と同様の方式が採用されると思われます。


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